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8億人の市場 WeChat

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2017/5/9

皆さんは「WeChat」という言葉を聞いたことがありますか?
私は先日、お客様とのやり取りで初めてその存在を知ったのですが、その機能の充実さ・日本との発展の差に非常に驚かされたため、皆さんにも知っていただければと思い、この記事を書くことにしました。

まず初めに、WeChat(中国名:微信)とは、中国で使われている無料メッセンジャーアプリで、日本でいうところのLINEのようなアプリです。
2011年に中国大手IT企業のTencent(腾讯)という企業からリリースされたこのアプリは、中国におけるスマートフォンユーザーの約9割がダウンロードしており、月間アクティブユーザー数は8億人(2016年8月時点)を超えるという、中国では非常に強大なアプリです。

LINEと同じようなアプリと言いましたが、機能はWeChatの方が格段に優れています。
あまりにも機能が多すぎるため私も全てを把握しているわけではありませんが、自分なりにまとめたものを1つ1つご紹介させていただきます。

① チャット機能
こちらはLINEでもおなじみのチャット機能です。
個人やグループでのチャット・ボイスメッセージ・ボイス/ビデオコール・スタンプ等の機能は日本のLINEと同じですが、WeChatには「インサイト共有」という機能が備わっています。
この機能は、日本でも一時期流行った「Vine」という動画アプリと似たようなもので、6秒までのライブビデオが録画・送信できるという機能です。

② レッドパケット
中国語で「紅包」と言われているこのレッドパケットは、WeChat上の電子マネーでお年玉を送れるという変わった機能です。
中国ではお正月に「社長から社員」、「年長者から年下の人」に少額のお年玉を渡すという文化があり、この期間中は通信が遅くなるほどこの機能が使われています。実際に、2016年の旧正月には約80億円という莫大な額のレッドパケットが送り合われました。
この機能の特にユニークな部分は、金額がランダムで振り分けられるというところです。
例えば、100元のレッドパケットを3人で分けるように送った場合、
Aさん:80元 Bさん:15元 Cさん:5元
ということもあり得るのです。非常におもしろい機能ですよね。

③ WeChat Moments
こちらはFacebookやTwitter、LINEのタイムラインのように、
・テキストや写真・位置の共有
・共有する人物の範囲設定
・いいね・コメント機能
ができる機能です。
ただ一つ、WeChatならではの機能として、「他のアプリから音楽や動画・写真のコンテンツを共有できる」という変わった機能があります。
この機能は、例えば、中国で配信されている無料音楽アプリとWeChatを連携し、お気に入りの音楽をMoments内で共有できる、などといったことが可能になります。
Facebookが使えない中国では、このWeChat Momentsが人々の交流する有効な手段となっているのです。

④ シェイク
LINEで友達を追加する際によく使う「ふるふる」、この機能と同じようで少し違うのが、「シェイク」という機能です。例えばですが、人が溢れる駅構内のど真ん中でこのシェイクを使うと、同じ瞬間にシェイクしている人が自分のWeChatに表示され、全くの見ず知らずの人と繋がることができ、メッセージを送り合うことができるのです。
いわゆる「出会い系」機能ではありますが、この機能は中国の若者たちから絶大な支持を集めており、特に地方から上海などの大都市に出てきた孤独なユーザーらに愛されているとのことです。
人口が13億人もいる中国ならではの機能ですね。

⑤ メッセージインアボトル
この機能は、録音したメッセージをボトルに入れ、世界のどこかにいる見知らぬ人へ、メッセージを届けることができるというメルヘンチックな機能です。そのボトルを拾った人は、メッセージを聞いて返事を送ることができますし、逆に、世界のどこかにいる見知らぬ誰かからのメッセージを聞いて、自分が返事をすることもできます。

⑥ ゲーム
WeChatを運営するTencent社は世界最大規模のゲーム企業であるため、WeChatユーザーはアプリ内でゲームを楽しむことができ、かつWeChatのソーシャル機能を使いさらにゲームを楽しく盛り上げることもできます。

⑦ 決済機能
私がWeChatで最も進んでいると思ったのが、この決済機能です。
日本には「スマホで支払う」という感覚がまだ根付いておらず、現金・クレジットカードで支払う人がほとんどですが、中国では違います。
WeChatでは、ローンの返済・クレジットカードの支払い、オンライン決済、飲食店やアパレルショップなどでの店舗の支払いから、電気代等の請求書の支払い、映画館のチケット購入、ホテル代の支払い、さらには交通違反の切符の支払いもできてしまうのです。

⑧ 予約機能
WeChatにはさらに予約機能もついています。レストランの予約、ホテルの予約、航空券・新幹線チケットの予約、タクシーの予約、カラオケの部屋の予約までWeChatで行うことができ、さらに⑦で述べた決済機能で、わざわざ現金やクレジットカードを出すことなく支払いまで完了してしまうのです。
つまり、WeChatさえあれば、旅行に行くための新幹線の席の予約、泊まるホテルの予約、人気レストランの予約、現地についてからの移動手段であるタクシーの予約だけでなく、その支払いやお土産の購入まで全てできるということなのです。
スマートフォン1つあれば、財布を出すことなく旅行ができてしまうなんて、非常に画期的な機能だと思いませんか?

⑨ 企業アカウント
最後は、企業アカウント機能をご紹介します。
主なアカウントとしては、「サブスクリプションアカウント」と「サービスアカウント」の2つがあり、1つ目のサブスクリプションアカウントは、最新情報やニュースを配信する、メディアとしての機能が主なアカウントです。
2つ目のサービスアカウントは、ECサイトとしての機能を持っており、決済サービスを伏せて使うことによりWeChat内で通販サービスを提供することが可能です。
企業アカウントを作るだけで、最新情報の配信、商品の販売も行えるという非常に魅力的なこの機能ですが、中国現地の法人でないと、公式アカウントは申請できないという問題点があるのです。
しかしながら、現地の自社もしくは提携法人のアカウントを借りて運営すれば、中国市場への進出も現実的になってくるのではないでしょうか。

以上、9つの機能をご紹介しました。
8億人市場のWeChat、今は難しいかもしれませんが、これから先日本企業の多くが進出する未来もそう遠くはないのではないでしょうか。

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